IT分野で働く人を目指す方にとって、ITパスポート試験は重要なスキルアップ資格の一つ。
このテストには「テクノロジ系」の科目があり、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データベースなど、幅広い知識が問われます。
多くの受験生がこの分野を最も苦手に感じているようです。
テクノロジの領域は専門的で難解な印象がありますが、適切な学習方法を身につけた受験生なら、乗り越えることができるはずです。
本記事では、ITパスポート試験にでてくるテクノロジ系の攻略法をご紹介します。
テクノロジ系が苦手な方、ぜひチェックしてください。
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ITパスポートのテクノロジ系でよく出題される範囲
まずはテクノロジ系で頻出される主な出題範囲を確認しましょう。
- ハードウェア：コンピュータやネットワーク機器の構成や仕組み
- ソフトウェア：OSやアプリケーションソフトの種類と特徴
- ネットワーク：LAN、WAN、インターネットの通信方式や規格
- データベース：データベースの構造と設計方法
- セキュリティ：情報セキュリティの脅威と対策
これらの領域は相互に関連していますので、個別の知識だけでなく、全体像を把握することが大切です。
ROMとRAMの違いをわかりやすく解説【ITパスポートに出題】
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ITパスポート試験でのテクノロジ系問題の出題例
ここからは、ITパスポート試験を実施している組織であるIPAが公開した、テクノロジ系に関するITパスポートの試験問題を紹介し、解説します。
ITパスポート試験 令和4年度 問92
IoTエリアネットワークの通信などに利用されるBLEは、Bluetooth 4.0で追加された仕様である。BLEに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア Wi-Fiのアクセスポイントとも通信ができるようになった。
イ 一般的なボタン電池で、半年から数年間の連続動作が可能なほどに低消費電力である。
ウ 従来の規格であるBluetooth 3.0以前と互換性がある。
エ デバイスとの通信には、赤外線も使用できる。
正解はイ。
この問題は、IoTエリアネットワークの通信などで利用されるBLE(Bluetooth Low Energy)の特徴について問うものです。
選択肢を一つずつ確認していきましょう。
ア. Wi-Fiのアクセスポイントとも通信ができるようになった。
これは不適切な記述です。BLEはWi-Fiとは別の無線通信規格であり、Wi-Fiアクセスポイントとは直接通信できません。
イ. 一般的なボタン電池で、半年から数年間の連続動作が可能なほどに低消費電力である。
これは適切な記述です。BLEは従来のBluetoothに比べて大幅に低消費電力化されており、ボタン電池で長期間動作可能です。
ウ. 従来の規格であるBluetooth 3.0以前と互換性がある。
これは不適切な記述です。BLEはBluetooth 4.0で新たに導入された仕様であり、従来のBluetoothとは互換性がありません。
エ. デバイスとの通信には、赤外線も使用できる。
これは不適切な記述です。BLEは2.4GHz帯の無線通信を利用しており、赤外線は使用しません。
したがって、この問題の正解はイ. 「一般的なボタン電池で、半年から数年間の連続動作が可能なほどに低消費電力である。」となります。
BLEの主な特徴として、従来のBluetoothと比較して大幅な低消費電力化が図られており、IoTデバイスなどの電池駆動製品に適していることが挙げられます。
ITパスポート試験 令和元年 問59
複数の取引記録をまとめたデータを順次作成するときに、そのデータに直前のデータのハッシュ値を埋め込むことによって、データを相互に関連付け、取引記録を矛盾なく改ざんすることを困難にすることで、データの信頼性を高める技術はどれか。
ア LPWA
イ SDN
ウ エッジコンビューティング
エ ブロックチェーン
正解はエ。
この問題は、データの信頼性を高める技術について問うものです。
選択肢を一つずつ確認していきましょう。
ア. LPWA(Low Power Wide Area)
LPWAは低消費電力の広域無線通信規格のことを指し、データの信頼性を高める技術ではありません。
イ. SDN(Software-Defined Networking)
SDNはネットワーク制御をソフトウェア化する技術のことで、データの信頼性を高める技術ではありません。
ウ. エッジコンピューティング
エッジコンピューティングは、データ処理をクラウドからエッジ側に分散させる技術のことで、データの信頼性を高める技術ではありません。
エ. ブロックチェーン
これが正解です。ブロックチェーンは、直前のデータのハッシュ値を次のデータに埋め込むことで、データを矛盾なく改ざんすることを困難にし、データの信頼性を高める分散型データベース技術です。
問題文の
「複数の取引記録をまとめたデータを順次作成するときに、そのデータに直前のデータのハッシュ値を埋め込むことによって、データを相互に関連付け、取引記録を矛盾なく改ざんすることを困難にすることで、データの信頼性を高める技術」
という記述は、まさにブロックチェーン技術の説明に合致。
ブロックチェーンは、ビットコインの技術基盤として知られていますが、金融分野だけでなく、様々な分野でデータの改ざん防止や信頼性確保に活用が期待されている技術です。
テクノロジ系の学習のコツ
ITパスポート試験のテクノロジ系を攻略するには、用語の基礎から視覚資料を用いた学習、実例を交えた具体的な理解、そして過去問による自己分析が鍵。
コツをチェックしていきましょう。
基礎から着実に理解
テクノロジの基礎となる用語や概念から確実に理解を進めましょう。
専門用語が分からないまま先に進むと、後々つまずく可能性が高まります。
視覚的な学習を心がける
ハードウェアの構成や通信の流れなどは、図解や図式を活用すると分かりやすくなります。テキストだけでなく、視覚的な資料も参考にしましょう。
実例を用いた具体的なイメージ作り
抽象的な説明だけでは理解が難しい場合があります。
実際の製品やサービスを例に挙げて、具体的なイメージを持つことが肝心です。
過去問題で弱点把握と対策
テクノロジ系は知識を適用して問題を解く力が問われます。
過去問題を解くことで、自分の弱点や傾向を把握し、対策を立てましょう。
資格対策講座やサポートサービスの活用しよう
ITパスポートの学習には様々なサポートサービスが用意されています。自分のスタイルに合ったものを上手く活用しましょう。
- 資格スクール/講座：対面または通信による解説講座が多数
- Web学習サービス：スマホやPCで手軽に学べるeラーニングサービス
- 模擬問題アプリ：間違えた問題のフィードバックが得られる学習アプリも
これらのサービスを利用することで、自分だけの学習では気づきにくい点を補えるでしょう。
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まとめ
- ITパスポート試験のテクノロジ系では、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データベース、セキュリティに関する幅広い知識が問われる
- 基礎から着実に理解を深めることが重要で、専門用語や基本概念の確実な把握が必要
- 図解や図式を活用する視覚的な学習が理解を助け、実際の製品やサービスを例に取り入れることが推奨される
- 過去問を解いて自分の弱点を把握し、それに対する対策を立てることが効果的
- 資格スクールやeラーニングサービス、模擬問題アプリなどのサポートサービスを活用することが学習効率を高める
ITパスポートのテクノロジ系は、確かに知識の幅が広く、一見難解に見えます。
しかし、基礎から順を追って学習し、過去問題での復習を行えば、着実に理解を進められることでしょう。
テクノロジ系をマスターすれば、ITパスポート試験の合格だけでなく、IT業界で活躍する大きな武器となります。
一歩ずつ、そして着実に、理解を進めていきましょう。
独学で難しい場合はアプリや通信講座などでしっかり対応していきましょう。
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