色彩検定とカラーコーディネーターの違いを徹底解説

カラーの知識があれば、ファッションや建築、広告など幅広いジャンルに役立てることができます。

趣味の知識を広げたり、仕事で活用したりするためにカラーに関わる資格を取りたい、と考えたことがある人もいるでしょう。

しかし、カラーに関する資格は、調べてみるとたくさん出てきますよね。

その中でも「色彩検定」と「カラーコーディネーター」の資格は耳にすることが多いはずです。

名前を聞いたことはあるものの、2つの資格がどう違うのかはよくわからない人も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では色彩検定とカラーコーディネーターの違いについて解説します。

色彩検定とカラーコーディネーターの違いとは？

色彩検定とカラーコーディネーターは、色の持つ効果を学習するという点では同じように感じますが、内容をひも解くと少し違いがわかります。

例えば、

• 色彩検定は職種関係なく様々な人が取得する人気の資格
• カラーコーディネタ―はファッションや美容、インテリア業界などでよく活かされる資格

色は学ぶ範囲も広いため、目的に沿ったカリキュラムが組まれています。

では、それぞれの検定について具体的にご紹介するので、比較の参考にしてみてください。

色彩検定とは

1990年からスタートした色彩検定は、文部科学省が後援する知名度の高い検定です。

色の基礎や組み合わせ方、専門分野での利用方法など、色彩に関する幅広い知識を得られます。

文部科学省が後援する、という理由から学生の受験者が多いという特色を持ちますが、近年では色に関わる業種の社会人受講者も増加傾向。

色彩検定を受けることで、センスに頼らず理論的な土台を作れるようになります。

仕事に活かしたい人にとっては、安定した基盤を整えられるメリットがありますよ。

1級・2級・3級・UC級というレベルに分かれており、どの級から受けることも可能です。

自分の得たい知識がどの級で学べるのかを確認して、受験するのがおすすめですよ。

色彩検定のカリキュラム

色彩検定のカリキュラムは、各級によって異なります。

レベルが上がるほど、より専門性も高くなります。

中でもUC級は比較的新しい級で、特定の色が判別しにくい人などの見え方について、専門的な知識を得るための級です。

他の級では学習できない内容が詰まっていますよ。

色彩検定の試験内容

各級の試験概要は、下記のとおりです。

どのレベルでもマークシート問題が出題され、レベルが上がるごとに記述式の問題が増えていきます。

1級では実技問題も出題され、カラーカードを使用した試験が例年行われています。

問題文を理解し、正しいカラーカードを素早く切り貼りする、という内容です。

より、プロとして通用するレベルの試験であることがわかりますよね。

それぞれの合格ラインに関しては、あくまで目安です。

その年で出題される難易度が若干異なるため、問題に合わせて合格ラインも変動します。

色彩検定は、全国各地で指定された会場で受験。

会場は地域によって異なりますが、大学やセミナー会場が開催場所になります。

カラーコーディネーターとは

カラーコーディネーターでは、仕事に役立つ実践的な知識を得られます。

東京商工会議所が主催する検定。

プロダクトカラー系や環境色彩系に特化しており、難易度は少し高めといわれています。

カラーの役割を知り、最適なアドバイスができるようになるのがカラーコーディネーターです。

例えば、肌のトーンを明るく見せたり部屋を広く見せる効果を持つカラー配色など、色の魅力を活かして実践するスキルを身に付けます。

カラーコーディネーターのカリキュラム

カラーコーディネーターカリキュラムの一例は、以下のとおりです。

色の効果を勉強し、実践的に活用する方法を学習します。

主にファッションやメイク、インテリアのような、他者にアドバイスする場面で活用しやすい知識を身に付けることに重きを置きますよ。

実践で使える知識を会得するので、仕事に限らず私生活でも活躍するスキルです。

スタンダードとアドバンスというレベルに分けて試験が実施され、スタンダードは色の基礎知識に特化。

アドバンスはより実践的に、アドバイザーになるための知識を学習します。

カラーコーディネーターの試験内容

カラーコーディネーターの試験は、自宅で受けるIBT方式と、会場のパソコンを使って受けるCBT方式があります。

どちらもパソコンを使って回答することに、変わりはありません。

試験概要は、下記のとおりです。

スタンダードとアドバンスでは、解答方法や時間など、同じように設定されています。

スタンダードとアドバンスの併願も可能です。

色彩検定とカラーコーディネーターはどちらがおすすめ？

色彩検定とカラーコーディネーターでは、学習内容が少し異なることがわかりました。

その上で、実際にどちらを受けておくのが間違いないのか、気になりますよね。

そこで、おすすめの検定がどちらなのかについてまとめました。

悩むならまずは色彩検定3級がおすすめ

もしカラーに関する学習が初めてで、悩んでいるのなら、まずは色彩検定の3級を受けることをおすすめします。

カラーコーディネーターは色彩検定3級よりもレベルが高く、実践的な内容です。

色彩検定はまず基礎を確実に学習できるので、色の持つ効果や配色について初心者でも学習しやすい内容が組み込まれています。

ゼロからのスタートなら、色彩検定3級をおすすめします。

商業分野の仕事に活かすのならカラーコーディネーターがおすすめ

ファッションやメイクのアドバイザー、インテリアコーディネーターなどの商業分野に活かすのであれば、カラーコーディネーターの受験をおすすめします。

カラーコーディネーターは、コーディネートを実務的にこなすスキルが身に付くので、すぐに仕事に活かすことが可能です。

人にアドバイスする仕事がメインの人にとって、特に役立つ検定であると言えます。

似た資格ならパーソナルカラープランナー資格もおすすめ

カラーにまつわる検定は、色彩検定やカラーコーディネーター以外にもあります。

おすすめは、一般法人日本カラリスト協会が主催する、パーソナルカラープランナー資格です。

パーソナルカラープランナー資格は、パーソナルカラーの基礎知識を学び、色彩心理や配色について学習。

最近は、パーソナルカラーという言葉をよく耳にしますよね。

それぞれに似合う色を理解して、ファッションやヘアカラーを選択したり、メイクのトーンを選んだりと、実践に特化した内容を学びます。

アパレルや美容部員のような、お客様の悩みを解決する仕事に活かすのであれば、パーソナルカラープランナーも活用しやすい資格ですよ。

まとめ

カラーによる影響は、誰しもが少なからず受けています。

色によって感じ方やイメージを変えられるということは、仕事で活かせるだけでなく、日常生活を豊かにする手段の一つです。

自分に合った検定を選んで、ぜひ自身のライフスタイルへ役立ててください。