Qグレーダー資格を持つ日本人は誰がいる？取得の流れも紹介

コーヒーに関する資格は様々あり、コーヒー好きが高じて取得を目指す方、仕事の現場で必要があり取得を目指す方など目的は多岐にわたります。

そんな中でもひと際難易度が高く、資格保有者の少ない資格があります。

それはQグレーダーという資格。

この資格取得者は世界に4000人程度しかいません。

日本人に限ると180人程度だと言われています。

スペシャルティコーヒーがブームになりつつある今、コーヒーの品質評価の専門家として、Qグレーダーの人気が高まってきています。

ここでは、コーヒー品質評価の国際資格であるQグレーダーについて解説します。

Qグレーダー資格の概要と役割

Qグレーダー資格は認知度が低く、コーヒーに詳しい方しか知らないというのが現状です。

資格内容やどのような分野の仕事があるのか気になる方が多いのではないでしょうか？

Qグレーダー資格の基本情報

コーヒー業界で最高峰の資格とされるのがQグレーダーです。

Qグレーダーは国際コーヒー品質協会（CQI）が認定を行っている国際資格です。

Qグレーダーには主に2つの資格があります。

この二つは豆の品種によって名前が分けられていますが、どちらも国際的な基準でコーヒーの品質を評価する専門家に与えられる資格です。

Qグレーダーの役割と活躍分野

Qグレーダーは世界各地で様々に活躍できる資格です。

Qグレーダーの主な役割は、コーヒーの評価・鑑定。

国際コーヒー品質協会（CQI）が認定したQグレーダーが、アメリカスペシャルティコーヒー協会（SCAA）の評価基準でコーヒー豆にスコアを付けていきます。

高い評価が付けられたコーヒー豆には「Q認証コーヒー」という名前が付けられ、国際的にも高品質のコーヒー豆だということの証になります。

世界ではコーヒー生産に携わる人口が約1億2500万人も存在。

さらに世界で一日に飲まれるコーヒーの量は20億杯以上とも言われています。

これだけでも、とてつもなく広い業界であることがわかりますね。

資格保有のメリットと仕事の可能性

Qグレーダーとは、国際コーヒー協会が認定する国際的なコーヒー品質の専門家。

Qグレーダーには、生豆の等級付けから最終的な品質管理までを包括的に評価する能力が必要とされます。

その分、難易度の高い資格ではありますが資格取得者にはメリットも多く、国内外を問わず幅広い仕事があります。

日本で活躍するQグレーダーの紹介

日本で活躍するQグレーダーは、オリジナルブランドを立ち上げた起業家や、コーヒー豆の品質改善プロジェクトのコンサルタント、各種教育機関での教官など多種多様。

ここでは日本で活躍しているQグレーダー３人を紹介していきます。

本間智一氏のプロフィールと活動内容

本間智一氏は、株式会社ノンピに焙煎士として在籍。

この会社は、キャラクターカフェの企画運営を通して「普通じゃない」「ちょっとわくわくすること」をテーマに、食に関する様々な活動を行っています。

本間氏はかつて20年間に渡り印刷会社に勤めていましたが、人生の転機にするべく焙煎士を目指し株式会社ノンピに入社を決めました。

数年の店舗勤務を経て、上司の薦めもありQグレーダーの資格に挑戦するも1度目の試験は惜しくも不合格。

2度目のチャレンジに向けて3年間仕事と勉強の両立を続け、Qグレーダーの資格取得に挑みました。

その勉強法は様々なコーヒーを飲み、徹底的に風味や匂いを覚える事。

Qグレーダーの資格を取ったことにより、一層自社のコーヒーの品質改善に貢献できるようになったそうです。

このように、仕事と勉強の両立に成功した本間氏は、現在も株式会社ノンピで焙煎士として活躍し続けています。

中嶋太郎氏のプロフィールと活動内容

中嶋太郎氏はスクロップコーヒーロースターという会社で、店舗マネージャー兼焙煎工場の工場長を務めています。

日常の中の上質を届けるということがモットーのこの会社は、スペシャルティコーヒーの普及に尽力しています。

中嶋氏はQグレーダーとして活躍する一方、JBCジャパンバリスタチャンピオンシップの認定ジャッジも務めています。

中でもバリスタの教育は熱心に取り組んでいることの1つ。

こだわりは、コーヒー生豆の買い付けから、焙煎、抽出と全てにおいて徹底した品質管理。

コーヒーのおいしさを伝えるため、ユーチューブの配信などメディアにも多数出演。

コーヒーに合うパンの開発販売なども手掛けており、活躍の幅は広がっています。

栗田響子氏のプロフィールと活動内容

栗田響子氏は、百貨店などでコーヒー豆の販売からお菓子やマグカップなどのコーヒー関連商品を扱う会社の2代目社長を務めています。

栗田氏が社長を務めるキャピタル株式会社は、戦後すぐからコーヒーの販売を始め、現在創業78年。

栗田氏はQグレーダー以外にも、数多くのコーヒー関連の資格を持つ事で有名です。

アメリカスペシャルティコーヒー協会認定のカッピングジャッジ（現在はQグレーダーと統合）や、世界の生産地で行われる「カップオブエクセレンス」の国際審査員としても活躍中。

お客様から「きれいな味」のコーヒーと言ってもらえる事が一番のこだわり。

ブラジルにコーヒー豆の自家農園を作り、コーヒーの木の栽培から生豆の仕入れ、焙煎にドリップまで一切の妥協なく「上質なコーヒー」を求め続けています。

Qグレーダー資格の取得方法と難易度

Qグレーダー資格には受験資格がないため、誰でも受験できます。

しかし難易度が高いため、しっかりとした情報収集と事前準備が大切です。

合格するには体系的な学習と実践的なトレーニングが不可欠。

ここではQグレーダーの取得方法などについて解説していきます。

資格取得のプロセス

2025年現在、日本でQグレーダーの資格試験を行っているところは「SNOW BEANS LAB」のみです。

SNOW BEANS LABでは、年に数回の予定でQグレーダーの認定試験が行われています。

この研究機関はSCA（スペシャルティコーヒー協会）に認定されており、コーヒー専門家養成課程をすべて受講することができ、SCA認定の学位が取得可能。

試験内容・費用・難易度の詳細

Qグレーダー資格を取得するためには8科目19種類のテストに全て合格する必要があります。

以下に抜粋を記載します。

など、コーヒーに関する知識のみならず体の五感を使い、違いを見極める能力が試される幅広い内容。

受験者は3日間の講習を受け、その後３日間のテストに臨みます。

費用は330,000円（税込）です。

受験費用だけでも高額ですが、1科目でも不合格の場合は、リテイク（再試）を受ける必要があり追加で試験料がかかります。

難易度については、資格保有者が世界に約4,000人、日本では180人程度しかいないと言われているので、その数でも分かる通り大変難易度の高い資格です。

合格までの期間と合格率の現状

資格取得までの期間は、人によってかなりのばらつきがあるでしょう。

コーヒーに関する確かな知識と技術がなければ合格には結び付きません。

さらに味覚や嗅覚など体の五感を使う試験でもあるため、継続的なトレーニングが重要です。

受験者の多くがリテイク（再試）を何度か受けて合格しているので、その合格率は30％程とごく僅か。

この事から、Qグレーダー資格保持者は世界のコーヒー業界従事者の0.016%と言われています。

Qグレーダーを目指す人におすすめの資格はコーヒープロフェッショナル

Qグレーダーは一朝一夕で取得できる資格ではありません。

資格取得者の多くはコーヒー関連企業に勤務しており、Qグレーダー資格を取る前に複数のコーヒー関連資格を取得している方がほとんどです。

さらに受験費用も高額なため、かなりの覚悟が必要。

しかし、向上心や探求心があり、継続して努力をすることができる方には決して取得不可能な資格ではないでしょう。

そこでオススメなのがラーキャリのコーヒープロフェッショナル講座。

通信講座	ラーキャリ
講座名	コーヒープロフェッショナル資格取得講座
料金	通信講座+試験：49,500円 試験のみ：16,500円
添削	あり（希望者のみ）
質問	あり
標準学習期間	最長3年
資格取得	コーヒープロフェッショナル（日本技能開発協会認定）

この講座では最短3週間で、コーヒーに関する基本的な知識からコーヒー豆の種類、焙煎についてしっかり学ぶことができます。

Qグレーダーを目指す初めの一歩に適した講座内容となっているので、将来的にQグレーダー資格を取得したい方にはおすすめの通信講座です。

まとめ

Qグレーダーに関わらず、資格取得を目指すなら基礎知識を身に付けることが重要です。

毎日少しずつ自宅学習を進めながら、着実に力を付け、将来世界で活躍できるスキルを磨きましょう！