認知行動療法士の資格を取得したいと考えたとき、資格の難易度や資格取得の方法が分からない方もいるでしょう。
心理系の資格だと理解していても、国家資格なのかそうでないのか分からない人もいるはずです。
この記事では認知行動療法士になるにはどうしたらよいのか、取得方法や難易度について解説します。
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認知行動療法士とは
相手の思考(認知)と行動に焦点をあて、不適応的な考え方や行動パターンを修正することで、感情や行動を改善する心理療法として広く用いられています。
クライアントが抱えているうつ病、不安障害、対人関係に関するストレスなどに対して、科学的根拠に基づいたアプローチを提案することができます。
認知行動療法士はカウンセリングや心理療法の場で、クライアントが自らの考え方や行動を見直し、新しいスキルを身につける支援をおこないます。
医療や教育福祉などの分野で活躍できる資格であり、心理支援の専門家としての知見を高める重要な職業といえるでしょう。
認知行動療法士の資格を取得するメリット
認知行動療法士の資格を取得するメリットは、心理支援の分野で高い専門性を持つことを証明できる点にあります。
資格を取得することで、科学的根拠に基づいた心理療法である認知行動療法(CBT)の専門知識が得られます。
実践スキルを身に付け、クライアントの多様な心理の課題に対応できるでしょう。
うつ病や不安障害、ストレス、対人関係の悩みなどに対し、クライアントが自分自身の思考や行動を見直し、さまざまな変化を受け入れるサポートが可能となります。
クライアントからの満足度も高く、心理支援の現場で得やすい資格といえるのです。
活躍できる現場は医療や教育、福祉、ビジネスなど、多様な分野で認知行動療法士のスキルを発揮できます。
医療機関や企業のメンタルヘルスケア部門では、専門的な心理支援ができる人材として優遇され、キャリアの選択肢が広がるでしょう。
心理支援のプロフェッショナルとしての限界性を高めるだけでなく、クライアントの生活の質を向上させる貢献ができる点が大きなメリットといえます。
認知行動療法士になる方法と難易度
認知行動療法士になるには、認定団体が提供する養成講座を受講し、試験を受ける必要があります。
- 日本認知行動療法学会
- 日本推進カウンセラー協会
- 日本認知行動カウンセリング協会
上記3つの協会で取得が可能です。
取得のステップや費用について解説します。
日本認知行動療法学会で取得する場合
日本認知・行動療法学会が認定する「認知行動療法師」資格を取得するのは難易度が高めです。
取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- メンタルヘルス支援の専門資格の保有
- 認知行動療法に関する研修の履修
- 認知行動療法の実践事例の経験
- スーパービジョンの受講とケースレポートの提出
医師、公認心理師、臨床心理士、看護師、作業療法士、社会福祉士、精神保健福祉士など、国家資格または準ずる公的に認められた資格を持っていること前提です。
さらに学会が決めるトレーニング・ガイドラインに基づき、認知行動療法の基礎に関する5科目と各論から1科目を履修する必要があります。
学会主催の研修会やワークショップ、他の団体が行った学会認定の研修会、教育機関での講義や演習などで履修することが可能です。
臨床研究などから効果が認められる問題に対して、認知行動療法の実践事例を2例以上経験していることが必要となります。
学会が認定する認知行動療法バイスーパーザー®から、主要症状評価尺度を含めたプロセスに沿って、継続的にスーパービジョンを受けた事例のケースレポートを提出する必要があります。
申請受付期間 | 2024年4月1日~2024年5月31日 |
費用 | 学会入会費:5,000円 審査料:30,000円 審査に合格した場合の登録料:20,000円 |
日本推進カウンセラー協会で取得する場合
日本推進カウンセラー協会が認定する認知行動療法士資格は、日本認知行動療法学会で資格を取得するよりは難易度が低いですが易しくはないと考えておきましょう。
資格認定を受けるためには、以下の手順を踏む必要があります。
- 協会が認定する心理カウンセラー資格を取得すること
- ハートフルライフカウンセラー学院が実施している認知行動療法士養成講座を修了している
- 大学の心理学部または、それに隣接する学部を卒業している
- 学科と実技試験を受ける
大学の心理学部または関連学部を卒業している場合は、協会認定の心理カウンセラー資格を取得する必要はありません。
認知行動療法士養成講座では、認知行動療法の理論と実践を学びます。
試験は学科試験と面接を含めた実技試験です。
学科試験ではカウンセリングの概要や心理学、精神医学などが問われ、実技試験では認知行動療法の実践能力が評価されます。
申請受付期間 | 年2回 1回目:2024年7月1日~2024年7月31日 2回目:2025年1月4日~2025年1月31日 |
費用 | 入会金:5,000円 年会費:4,000円 受験料:20,000円 合格後の認定料:20,000円 |
資格の更新は2つの方法があります。
- 実務試験を受験し、一定の基準が満たされていると審査された場合(審査費用10,000円)
- 3年間で15単位以上取得した場合
更新時は更新料は必要ありません。
内閣府認証特定非営利活動法人/日本認知行動カウンセリング協会で取得する場合
日本認知行動カウンセリング協会が認定する「認知行動療法専門カウンセラー」資格を取得するための条件は以下のとおりです。
- 認知行動療法専門カウンセラー育成コースの受講
- 資格の受験
資格取得の難易度は日本推進カウンセラー協会で取得するときと同じくらいの難易度で、易しくはありません。
日本認知行動カウンセリング協会が提供する養成コースを受講し、認知行動療法の基礎から応用までを学びます。
認知行動療法基礎コースを2単位以上修了し、専門会員へ認定されることが必須です。
養成コースの所定の単位を修了したあとに資格審査を受験します。
申請受付期間 | いつからでも申し込みが可能。 最短講座を予約して受講 |
費用 | 1単位 10時間 各¥20,000 資格審査料:30,000円 資格登録料:10,000円 再審査料:10,000円 |
認知行動療法士はどんな仕事に活かせる?
認知行動療法士の資格は、さまざまな仕事で活かすことができます。
心理支援を必要とする場面や、ストレスや不安のケアが求められる環境で役に立つでしょう。
- 医療機関
- 教育機関
- 企業内
- 福祉施設
たとえば病院やクリニックで、うつ病や不安障害、滞り性障害などの患者に対して、認知行動療法(CBT)を用いた治療や心理支援をおこなうことが可能です。
精神科医や看護師と連携し、患者の生活改善にアドバイスしたりカウンセラーとして活躍できます。
学校や塾などの教育現場では、生徒のストレスや学業の悩みに対応するカウンセリングを受け付けます。
学校では、不登校による学習障害をサポートするなど気軽に生徒への支援ができるでしょう。
企業のなかではメンタルヘルスケアの専門家として、従業員のストレス管理や職場環境の改善に貢献できます。
ストレスチェックの実施や、相談窓口の設置でスキルが活用可能です。
福祉施設や地域支援センターでは、利用者の生活改善を支援する心理カウンセラーとして活動できます。
認知行動療法士は、人間の心理や行動に関わる幅広い分野で活躍できる資格です。
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まとめ
- 認知行動療法士とは、心理的な問題や精神的な課題に取り組むための支援をおこなう資格
- 医療機関や企業のメンタルヘルスケア部門など、さまざまな場所で活躍することができる
- 認知行動療法士になるには認定団体で提供されている講座を受講する必要がある
- 日本認知行動療法学会
- 日本推進カウンセラー協会
- 日本認知行動カウンセリング協会
- 医療機関や教育機関、企業内や福祉施設などで資格を活かせる
認知行動療法士の資格を取得するのは容易ではありません。
しかし取得すれば様々なステージで活躍することが可能です。
心理系の資格を取得している方は、自身のスキルアップのためにもぜひ取得にチャレンジしてみてくださいね。
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