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気づいたら、ずっとその遊園地のことを考えていました。
派手な演出があるわけでも、恐ろしい怪物が暴れ回るわけでもありません。
それなのに、プレイを終えたあとも、
「自分は、本当に正しい選択をしたんだろうか」
そんな考えが、頭の中から離れません。
『MonstrousPark』は、静かに、しかし確実にプレイヤーを物語の内側へ引きずり込むタイプのノベルゲームでした。
MonstrousParkは、プレイ中に強く何かを「される」タイプのゲームではありません。
むしろ印象的なのは、何も起きていない時間のほうが長いという点です。
仕事の引き継ぎ、何気ない会話、噛み合わない態度。
それらを淡々と見せられるうちに、プレイヤーの側が勝手に考え始めてしまう。
「この人は、なぜこんな言い方をするんだろう」
「このルール、誰が決めたんだろう」
物語に答えを用意するのではなく、疑問だけを残してくる。
その作りが、気づかないうちに思考を縛っていく感覚がありました。
公式には「※本作にホラー要素はございません」と明記されています。
たしかに、いわゆるジャンプスケアや流血表現で驚かせ続けるタイプのホラーではありません。
ですが実際に遊んでみると、不安・違和感・選択への迷いが少しずつ積み重なり、気づけば物語から抜け出せなくなっている感覚を味わうことになります。
この記事では、「怖いかどうか」ではなく、「なぜ気になって先に進みたくなるのか」という視点から、MonstrousParkの魅力をまとめました。
MonstrousParkってどんなゲーム?

引用:ゲーム画面
『MonstrousPark』は、怪物が働く遊園地を舞台にしたミステリー系ノベルゲームです。
夜だけ開園している、私営の遊園地。
観覧車、カップ系アトラクション、ステージショー、売店。
一見すると、どこにでもありそうな遊園地ですが、よく見るとすべてが少しずつおかしい。
アトラクションは古びていて、
スタッフの接客は雑で、
ショーはどこか締まりがありません。
それでも、この遊園地は営業を続けています。
物語は特定の主人公を置かず、複数の新人キャスト視点が切り替わる群像劇形式で進行します。
それぞれが、
- 整備担当
- ステージ担当
- 売店担当
といった部署に配属され、仕事を通して少しずつ、この遊園地の内側を知っていく構成です。
基本情報
- ジャンル:ミステリー系ノベルゲーム
- エンディング数:エンディング数:3エンド×2ルート
- プレイ環境:ブラウザ対応
「怖い」より先に、「気になる」が勝つ理由

引用:ゲーム画面
MonstrousParkをプレイしてまず感じたのは、「怖い」よりも「気になる」という感情でした。
誰かが大声で怒鳴るわけでも、
突然ショッキングな演出が入るわけでもありません。
- 会話の微妙なズレ
- 噛み合わない態度
- 説明されない暗黙のルール
こうした小さな違和感が、少しずつ積み重なっていきます。
そして、ある時ふと気づきます。
「この遊園地、何かを隠している」
正体が分からないからこそ、先を読まずにはいられない。
怖がらせるための演出ではなく、プレイヤー自身の想像力に委ねる作りが、この作品の一番の魅力だと感じました。
「詰む心配」はほとんどありません

引用:ゲーム画面
雰囲気や心理的な緊張感は強いですが、システム面で理不尽さを感じることはほぼありませんでした。
選択肢の数は多く見えますが、「何を選んだらいいか分からず進めなくなる」というタイプの詰まり方はしません。
また、公式サイトには攻略ヒントが用意されています。
さらにイージーモードも用意されており、最後まで体験してもらうことを前提に作られているゲームだと感じました。
MonstrousParkのおすすめポイント

引用:ゲーム画面
ここからは、実際に『MonstrousPark』を最後までプレイして感じた 「この作品ならではの良さ」を、もう少し踏み込んで紹介していきます。
派手な演出や分かりやすい快感ではなく、 静かに心に残るタイプの魅力が多い作品でした。
ストーリーがとにかく気になる。先に進まずにはいられない引力がある
『MonstrousPark』最大の魅力は、間違いなくストーリーの引力です。
序盤から大きな事件や明確な謎が提示されるわけではありません。
それでも、会話の端々やキャラクターの反応、遊園地全体の空気感から、 「何かがおかしい」という違和感が少しずつ積み重なっていきます。
この違和感が非常に厄介で、一度気になり始めると 先に進まずにはいられない状態になります。
選択肢にちゃんと意味がある。積み重ねが結末に影響する感覚を味わえる
本作の選択肢は、物語を読むための飾りではありません。
その場では何気なく選んだ一言や行動が、 後になってはっきりとした結果として返ってきます。
しかも、「これが正解」と分かりやすい選択肢はほとんどありません。
善意のつもりで選んだ行動が裏目に出ることもあり、 選択の積み重ねが物語を形作っていく感覚を強く味わえます。
雰囲気づくりが非常にうまい。派手さに頼らない不安演出が印象的
『MonstrousPark』は、いわゆるジャンプスケアに頼った演出はほぼありません。
音や映像で驚かせるタイプのホラーではなく、 静かな空気の歪みで不安を生み出しています。
にぎやかなはずの遊園地なのに、どこか落ち着かない。
登場人物たちの距離感や沈黙が、 言葉にできない不安感をじわじわと広げていきます。この雰囲気づくりの巧さは、本作の大きな強みです。
公式ヒント・イージーモード完備。物語重視でも安心して最後まで遊べる

引用:ゲーム画面
心理的な緊張感はありますが、ゲームとして意地悪な設計ではありません。
公式サイトには攻略ヒントが用意されており、 詰まりそうになったときに確認できる導線があります。
また、イージーモードも用意されているため、 「とにかく物語を追いたい」という人でも安心して遊べます。
物語重視のプレイヤーに配慮された設計だと感じました。
クリア後の余韻が強い。終わってからも考え続けてしまう
エンディングを迎えたあとも、この遊園地や登場人物たちのことが頭から離れません。
「あの選択は本当に正しかったのか」「別の行動をしていたら、何が変わっていたのか」 そんなことを自然と考えてしまう余韻があります。
プレイ時間以上の体験が残る作品だと感じました。
MonstrousParkの少し気になった点

引用:ゲーム画面 後半のチャプターはモザイク
全体的に満足度の高い作品ですが、人によっては好みが分かれそうだと感じた点も正直に挙げておきます。
あくまで「合う・合わない」の話として読んでもらえればと思います。
序盤は状況が分かりにくい。説明不足に感じる人もいるかもしれない
序盤は世界観や登場人物、遊園地の仕組みが一気に提示されます。
そのため、人によっては「何が起きているのか分かりにくい」と感じるかもしれません。
ただしこれは、あえて説明しすぎない設計でもあります。
プレイヤー自身に考えさせる余白を残した結果だと感じました。
ホラーを期待すると印象が違う。驚かされたい人向けではない
公式でも明記されている通り、本作はいわゆるホラー作品ではありません。
驚かされたい、怖がらせたい、という目的で遊ぶと 印象が違うと感じる可能性があります。
不安や違和感を楽しめるかどうかで、 評価が分かれる作品だと思いました。
受け身だと刺さりにくい。考えながら読む人向けの作品
本作は、物語をただ眺めるタイプのノベルゲームではありません。
会話のニュアンスや選択肢の意味を考えながら読むことで、初めて面白さが深まります。
そのため、完全に受け身で読みたい人よりも、考えながら物語を追うのが好きな人に向いた作品だと感じました。
スピンオフ作品について

引用:公式サイト
『MonstrousPark』の世界観は、本編だけで完結しているわけではありません。
本編の舞台となる遊園地やキャラクターたちを掘り下げる、短編スピンオフ作品が複数公開されています。
いずれも短時間で遊べる内容になっており、本編クリア後のお楽しみとして非常に相性が良いです。
本編未プレイでも遊べる設計ですが、世界観を知ってから触れると、キャラクターの見え方が少し変わってくるのも面白いポイントです。
- もんすたらすパーク!〜ゆきんこ大作戦〜
プレイ時間:約15分
暑さで溶けてしまったキャストを救う、
少し不思議でコミカルな遊園地探索ADV。 - もんすたらすパーク!〜ジェザと夢のタロット・デイズ〜
プレイ時間:約5分
遊園地の売店でタロット占いを行う短編ノベル。
本編では見えにくいキャラクターの一面が描かれる。
どちらの作品も、
重たい展開やホラー要素は控えめで、世界観をやさしく補完してくれる内容です。
まとめ

引用:ゲーム画面
- 派手さはないが、強く印象に残る物語
- 「怖い」より「気になる」が勝つ構成
- 選択肢にしっかり重みがある
- 最後まで遊ばせるためのやさしい設計
- クリア後も余韻が残る作品
『MonstrousPark』は、いわゆるホラーゲームではありません。
ですが、
「一度足を踏み入れると、簡単には忘れられない場所」
であることは確かです。
静かな物語体験を求めているなら、ぜひ一度、この不思議な遊園地を訪れてみてください。
公式情報
- 公式サイト:MonstrousPark 公式サイト
- ゲーム配信ページ:MonstrousPark(ノベルゲームコレクション)
- 公式X(旧Twitter):@MonstrousPark
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